R1250GSAのインプレを思いついたときに書いていきます。感想と言葉の備忘録です。
まず、大雑把な感想としては
R1250GSA=ロングツアラー+ロードスポーツ+オフロード
(ただし重さ、大きさ、値段を度外視)
ということです。
ロングツアラー、スポーツ、オフロードという全く性質の違う要素をハイレベルに融合するのははっきり言って無茶です。それらを強引に融合する為にバイクの大きさ、重量、値段が犠牲になっています。値段に関しては電子装備と言い換えてもいいです。それでは、GSAの装備やジオメトリ、要素を足し算した三要素に分けて見ていきます。更に、それぞれの要素をバイクへの影響の良し悪し(±)で見ていきます。
ロングツアラー要素
大容量タンク
+30L、航続距離600kmは流石です。またタンク幅が広いことで骨盤が広い人間に優しいです。
-トップヘビーな重量、幅広タンクによってジオメトリは万人向けではないです。(オフロードの章で細かく言及します)骨盤が細い人間は乗りづらさを感じそうです(Motorradの人曰くそんなことをいう人は居ないそうですうせやろ?どうやって乗ってんねん)。
楽な姿勢を取れる上方向への広さ
+とにかく下半身が楽。MT-07だと膝がタンクの出っ張りにあたってニーグリップ不可な人間でも余裕を持って様々な姿勢が取れます。
-高い車高。とにかく上に高い。シートをハイポジションにすると踵が若干浮きます。同じ高さは国産だとV-Strom 1050DEとTenere700しか心当たりがないです。
クルコン
+長距離移動が楽になります。体力と握力があるなら体で代用可能です。
-電子装備。値段が上がります。
+坂道発進が楽になります。
-電子装備です。搭載されている電子装備でこれだけは必要ないと感じました。
ロードスポーツ要素
高い剛性
+高速時の安定感が違います。名松アウトバーンでも安心して運転、車線変更、減速加速が出来ます。流石のBMWです。
-これだけ剛性があるということは間違いなく車重の増加に寄与しています。
クイックシフター
+非常にクオリティの高いクイックシフターです。ある程度の速度で使い限りすぐにシフトチェンジしてくれるし、下手な僕より断然上手いです。
-電子装備です。値段が上がります。ただこれは欲しい装備です。1速→2速で時々Nに入るのが玉にキズ(僕の操作が悪い可能性も十分あります)。
+R1250GSは6250rpmで143k•N/mが出るトルクお化けです。これがないと車体を寝かせた状態でアクセルを開けることを躊躇います。
-電子装備です。
ABS
+270kgの車体を止めるためにとんでもないブレーキが付いています。必須。
-電子装備です。
オフロード要素
サスペンション
+長いストロークで高い最低地上高、オフロード性能が上がっています。
-長いストロークによりシート高が上がっています。それと、特殊なサスペンションなので特徴をまだ掴めていません。
ラリーステップ
+ラリーステップになることでオンロードくらいなら、オフロードブーツの端が掛かっていればステップとして機能します。そのため、走行スタイルに合わせた姿勢を取りやすいです。
-オフロード用に尖っているので良い靴や靴の傷を気にする人にはしんどいです。
ブレーキ/シフトペダル
+オフロードでの誤操作が無いように車体の内側に絞って付いています。また、ペダルを垂直に踏んでスタンドすると自然と足から離れる場所にあります。これにより、ご操作が防げます。
-幅広タンクと内側に絞られたペダル系の影響で膝は外に開いてつま先は内側に閉じる必要があります。骨盤が狭いとこの角度が急になっていくのでかなりしんどいと思います。
ダイナミックESA
+高速、峠、オフロードといろいろな道を通るルートを構築する人にとってとても良い装備です。また、設定もカチカチなので体重が重い人も安心です。
-電子装備です。それとサスペンションの設定幅が狭いので細かい設定をしたい人にとっては要らない装備です。
シャフトドライブ
+GSのイかれたパワーをタイヤに直に伝えてくれます。チェーンじゃないので何かを噛み込む心配もなく、手入れも必要ないです。また、エンジンブレーキによるバックトルクを強烈に伝えてくれるため、この車重でもエンブレを使用した速度調整をしやすくしてくれています。
-特殊な装備なので気を使う必要があります。また、バックトルクが強烈すぎるので嫌な人は嫌いそうです。僕は大好きです。
要素ごとの解説は以上です。
このバイクがオススメな人は
長距離移動した旅先で峠を軽快に走りたい、フラット林道も走りたい。でもバイク一台で済ませたい。バイクの大きさや重さは気合か持ち前のフィジカルで何とかする。
みたいな人です。特に若い人におすすめです。
バイクが乗り手をその気にさせて、K1600のように遠くへ行きS1000Rのようにスポーツ走行をしてF900GSのようにオフロードを走れる気がしてきます(気がしてくるだけです。実際は頑張って走るR1250GSAにしかなりません)。
あとこのバイクをあがりにするのはやめましょう。このバイクに乗っていたならまだカブに乗れます。限界までバイクに乗り続けるのが大事です。
それでは、何かあったらまた書きます。